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生殖 その3
講師:武松   生徒:張青・孫二娘


孫二娘: さて。そんなわけで、有性生殖ね。

武松: そうだな。無性生殖は基本的には単独で仲間を増やし、できる新個体は元の個体と全く同じ遺伝的特徴を持つ という特徴があるのに対し、
有性生殖は二種類の生殖細胞を合体させることで仲間を増やし、できる新個体はどちらか一方の遺伝的特徴が表面に出るという特徴がある。

孫二娘: でも武松、無性生殖って便利じゃない?だって分裂して増えた方が楽な感じだし。

武松: まぁな。

孫二娘: 魯智深和尚に例えれば二竜山の軍勢を全員和尚に出来るってことよ?無敵よね。

武松: アンタまで和尚に例えるか!想像させるな、そんなん!

張青: 二娘…和尚が100人いたら、1杯の酒100人で取り合って殺し合いになるだけだぞ。

武松: おぉ、張青ナイスなツッコミだぜ。それが無性生殖の欠点でもある。
確かに増殖の利便性や全く同じ物が出来るというのは大きな強味なんだが、これは逆に言うと
弱点まで一緒であるってことでもある。つまりちょっとした環境の違いで、
下手すりゃ全滅もあり得るってコトだな。

孫二娘: 和尚で言えば酒が少ない環境に叩っ込まれるとかね。

武松: …もういいっての。その点、有性生殖だと新個体の中に悪環境に適応できるようなものが
生じる可能性がある。両親の良いところだけを受け継いだりしてな。35億年前には1種類だけだったであろう生物が、
今じゃ名前の付いてる物だけで200万以上、実際には数千万種ぐらいの生物がいるらしいが、それも新しい環境に
適応できる生殖の仕組みを有するがゆえの多様性と言えるだろうな。

張青: 俺の生活に即して言えば、水の少ないところでも育つ稲を作る、なんてのも有性生殖ならではだよな。

武松: そうそう。よくわかってるな、さすがに。

孫二娘: 私としては夏場でも腐りにくい肉を開発して欲しいわね。

武松: …狗か、人か?

孫二娘: やぁねぇ、牛に決まってるじゃない。なんて水滸伝ネタをちりばめつつ、先に進みましょう。

武松: なんだかなぁ…有性生殖の特徴と必要性がわかったところで、実際にはどういう形でそれが 行われているかを確認しようか。
有性生殖のために必要な生殖細胞のことを配偶子という。

孫二娘: あぁ、単廷珪と魏定国ね。

武松: 単?魏?…そりゃ団練使だろ!全然違う!無理に水滸伝ボケすんな!

孫二娘: いいじゃない、この辺って用語の羅列ばっかりでつまんないんだもん。

武松: まぁ、それを否定はしねぇけどな。無理にボケ入れると話題の焦点がボケるんだよ。

孫二娘: あら、うまいこと言うわね。

武松: 揚げ足取るな!…配偶子の話に戻ろう。
配偶子には合体する二種が大きさ・形がほぼ同じ同形配偶子と、 大きさ・形が異なる異形配偶子がある。
一概に、複雑な作りをしている生物は発達した異形配偶子を持ってることが知られている。

孫二娘: どうして?

武松: 有性生殖の必要性と一緒さ。より安定した生殖には、二人の親が同じ様な配偶子を持つよりも それぞれに異なった特徴を持った配偶子を持った方が何かと都合がいいってわけだ。

孫二娘: 単廷珪の水攻めが使えないところでは魏定国が火攻めで戦う、みたいな感じね。

武松: 引っ張るか、それを…まぁ、当たらずといえども遠からずってとこだな。
「発達した異形配偶子」の、それぞれの名称はどこかで聞いたことがあるだろう。
雄性配偶子の精子、それと雌性配偶子の卵だ。
精子は小さくて運動性に優れ、卵は大きくて運動性を殆ど持たないと言うのは、動物でも植物でも一緒だな。

孫二娘: …アナタ、なにニヤニヤしてんのよ。

張青: いや、武松の奴があまりに淡々と話を進めてるからさぁ…

武松: それならオマエ、ここ笑顔で説明しろってのか?そっちのほうがイヤだぜ、俺は。

孫二娘:  …確かに、嬉しそうに説明されると引くかもね。難しいわ…

武松: 察してくれたところで続きだ。
新しい個体を作る仕組みの名前だが、これは合体する配偶子の種類による。
同形配偶子、あるいは精子や卵じゃない異形配偶子の場合は接合と言い、
精子と卵の合体の場合は受精と呼ぶんだ。

孫二娘: それじゃあ次回は受精の様子を実際に見てもらうことにしようかしら、ふふっ。

張青: ばっ、オマエいきなり何を…

王英: はっはっはっはっは!そうとなればこの俺の出番だろう!
受精と言えば俺、俺と言えば受精!もっとも受精しちゃった後のことなんかは責任もたんゴスッ

扈三娘: ……お騒がせしましたわね、失礼。

武松: 相変わらず怖ぇな、御嬢…よし、次回はこのウニでもって受精の様子を見るか。 

張青: へっ!?ウニ?

孫二娘: 何を想像してたのよ。 

(生殖#4に続く予定です…)

 

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