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槍売りの青年

張清: さて、帰るか…今日の晩メシ何かなぁ?

董平: 槍いりませんか。

張清: うわっ!なんだいきなり!

董平: そこの兄さん、槍いりませんか。

張清: 槍って、アンタ…

董平: 刺せます。

張清: いや、それは分かるけど。

董平: 縁組みに反対する嫁のオヤジとか刺せます。

張清: なんだよ、その具体的な用途は!…いいよ、ウチは一応恋愛結婚だから。

董平: じゃあ、あなたの嫁をこれで刺していいですか。

張清: どうなったらそうなるんだ!いいわけないだろ!

董平: じゃあ私の舅一家を思う様ブッ刺しちゃったんですけど、いいですか。

張清: 過去形かよ!済んだことなら良いも何もないだろ!

董平: では商談成立ですね。

張清: わけわかんねぇよ!悪質セールスにも程があるぞ、おい!

董平: …お客さん、まぁ聞いて下さい。
私には、家で私の帰りを待つ若い妻がいるんです。
まだ若いのに、家族は一人残らず殺された、可哀想な妻なんです…

張清: さっき「自分で刺した」っつったじゃねぇか! 

董平: だから家には置いておけなくて…

張清: そりゃ自分の家族を死に至らしめた槍なんか、家に置いて欲しくはないわなぁ…

董平: 女房が毎晩のように言うんです。
「家族を殺したアナタを憎みはしない…愛しているから。でも、家族を死なせた槍は見たくない」って。

張清: …のろけてるのか、この人?

董平: そして女房は、そのあとで決まってこう言うんです…
「でも、そんな縁起でもない双槍を買ってくれる人なんて、そうそういないでしょう」
………なーんちゃってクスクスクスクスクスクス

張清: ここまで引っ張ってダジャレかよ!

董平: そんなわけで、大事にして下さいね。

張清: 誰が買うって言った!いらねぇよ、おい!置いてくな!


 

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