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施恩単独ライヴ!


施恩: えーっ!!「施恩単独ライヴ in二竜山」!?本当っすか?

武松: 何だよ、イヤなのか?

施恩: 嫌なわけ無いじゃないですか!きゃ、脚本は誰ですか?曹正さん?張青さん?

武松: 俺。

施恩: あ、兄貴ですか・・・

武松: 心配すんなって!ウチのメンバーでオマエのこと一番解ってるのは、他ならぬこの俺だぜ! それに俺は「武十回ツアー」ではプロデューサーもやってたんだからな!ほれ、今回のゲストメンバーだ。

施恩: どれどれ…えっ!!ゲストに盧俊義さん、孔亮さん、侯健さん、段景住さん…ずいぶん呼びましたね!俺だけのために、このキャスティングを?

武松: ああ。苦労したぜ・・・人選も、交渉も。ゲストのためにも、絶対成功させるぜ・・・いいな!!

施恩: はい!頑張ります!!

 

−−−−−−−−−−そして、ライヴ当日−−−−−−−−−−−−

 

武松: よぉ、緊張してないか?とりあえず着替えろ、これがステージ衣装だ。

施恩: えっ?これってフンドシ・・・これ一丁ですか?

武松: そうだ。女にもてるし、いいぞ。

施恩: そうですか・・・まぁ、いいですけどね。ところで、俺まだ内容全然知らないんですけど?

武松: 大丈夫、インストラクターを呼んである。その指示に従ってくれ。 

施恩: インストラクター?本番中に教わるんですか?

武松: ほらテレビで良くあるだろ・・・素人同然のタレントが苦労して特殊な技能を学んで、最後は先生と感動の抱擁!とかいうやつ。こう言っちゃ何だがオマエはパフォーマーとして「これぞ」って技がない。だから俺は…ライヴの中で、オマエに獲得して欲しい…誰にも負けない、決め技を。

施恩: うう…俺のために、そこまで…兄貴!!俺は絶対に、その技を会得して見せます!!

武松: よし、がんばれよ!

 

施恩: やばっ…もうゲストのみなさん、ステージに上ってら!

魯智深: おぉっと、遂に登場したぞ…今日の主役が!金眼彪・施恩!!

施恩: うわ、和尚が司会か…おーっ、結構いるなぁ客!みんなありがとーう!!

魯智深: それでは気になる今日のプログラム、いよいよ発表だ!
まずはゲストインストラクターの登場・・・出てこい、張順!! 

張順: よーしオマエら、ビシビシ鍛えてやるぜ!! 

施恩: えっ、張順さん?来るなんて聞いてないけど…でもこの人が先生、って事は………

魯智深: そして彼らが挑戦するプログラムはこちら!!

水中ジェスチャー。

施恩: 泳ぎネタだーっっ!!!

※「水中ジェスチャー」とは、出題者が巨大な水槽の中に潜ってジェスチャーをし、
正解が出るまで潜り続けなければならない競技である。そして施恩は泳げない。
参考:「水中ジェスチャー」でググッた結果

施恩: くっそー…痛いのとかはまだ良いけど、水の中はホント嫌なんだって…
そういえば段景住さん、ライヴの内容って聞かされてました?

段景住: 聞いてなかったよ、俺だって泳げないもん…でもMVPには商品として名馬が贈られるらしいって聞いたから…

施恩: もらったってすぐまた無くすでしょ!孔亮さんは?

孔亮: 俺は武松の兄貴に「飲み放題に参加しないか」って…

施恩: 飲めるのは酒じゃなくって水だったんですよ!!侯健さんも…?

侯健: 俺は「ステージ衣装を作ってくれ」って言われたんだけど…

施恩: じゃあ何でフンドシ一丁になってるんですか!ひょっとしてやる気満々!?
しかし…それよりなにより盧俊義さん!!何で、あなたまでこんなんに参加してんですか!

盧俊義: ・・・燕青もフンドシ姿になるって、武松が・・・ 

施恩: そんな外道な勧誘に乗らないでくださいよ、河北の玉麒麟が!!
たぶん燕青さんには声すら掛けてませんよ! 

単廷珪: オイ貴様ら!俺が作った水槽が無駄になるだろ!さっさと始めろ!!

施恩: わぁ、聖水将の作った水槽なんだ、これ・・・
って、オイ!!なんでアンタまで一枚かんでんだ!!ったく、思わずタメ口になっちったよ!

単廷珪: ・・・・・・これを、読んでみろ。

施恩: ん?ハガキ?・・・青州在住の主婦の方からっすね・・・
「水滸伝、今年3歳になる息子と一緒に楽しく見ております。ところで、単廷珪さんは聖水将という異名を持ちながら、その力を発揮したところを見たことがありません・・・息子も”ねー、あの黒いよろいのおじさん、いつになったら水のわざをつかうの?”と、心配そうに訊ねてきます。一度で良いんです。単廷珪さんが水を自在に操るところを見せてください・・・」

単廷珪: そうだ・・・そして、これが俺の技術の粋を結集した水槽だ!坊やー!!おじさん頑張ってるぞーっ!でも今度からはお兄さんと呼んでくれーっ!

施恩: うーん、いい話だなぁ・・・って、これ孫二娘さんの字だ!! アンタもだまされてる!!こんな事しに、わざわざ凌州から来たんですか!!

張順: …ボケツッコミは、もう済んだか?

施恩: え……えぇ………まぁ…………

張順: よーし、片っ端から水槽に放り込め!! 

魯智深: ほれほれほれほれ〜!

施恩: そのための和尚かぁ〜っ!うぉっ、ガバッ…ボゴッ………

張順: オラオラ、もがいてないでさっさとジェスチャーしろ! 

段景住: …………グムゥ……………

張順: えっと、牢屋?囚人?いや、「出せ」って事か。

孔亮: ゴモゴモゴ………………………

張順: それを「置いといて」。

侯健: …ガボァッ………モゴッ……

張順: 動物の…尻尾……じゃなくて「尾」だな。

盧俊義:  ………ボァァ……ボァァァァァ……

張順: 「皇帝」?違う…「王」…「大王」か。えっ、ケツの一文字が要らない?

施恩: ンブブッ……ブブ…………

張順: で、さっきのを「持ってきて」…「オ、ダイオ、ダセ」……
そういえば和尚、なんて問題出したっけ?

ザバァァァッッ!!!
施恩・ 段景住・ 孔亮・ 侯健・ 盧俊義:  だからジェスチャーするにもお題が無いから「お題を出せ」って言ってるんだ!


−−−−−ひとまず全員救出−−−−−


施恩: ちょっと、ホントに勘弁してくださいよ……

魯智深: いや、すまんすまん。投げ入れたところで役目が終わった気でいたわい。

張順: しかし全員泳げないとは聞いていたが、ブザマな姿をさらしたもんだ。

段景住: 俺たちなりには、そうとう一致団結してたと思うけどなぁ。

張順: とりあえず、でかい水槽を使うのはやめよう。まだ早かった。

単廷珪: わかった。ちょっとジャンプすれば顔が出るくらいの高さの奴も作ってあるから、これにしよう。

侯健: まだ続くの?

張順: そう嫌な顔をするなよ。いつの日か「泳げてよかった」って時が来るから。たぶん。

盧俊義: かもしれんな…私も泳げない事は気にしていたし、この際だからとことん頼む。

孔亮: おい施恩、オマエ主役だろ!やめさせろよ!

施恩: だってここでやめたら出番なくなるし!

張順: おい、そこゴチャゴチャうるさいぞ!オマエ等から先に入れ!

孔亮: げっ!オマエが話し掛けてくるから悪いんだぞ、施恩!

張順: そうか、じゃあまず施恩が入れ。

施恩: えぇーっ!?汚ねぇーーーっ!
……わかりましたよ。やりますけど、今度は自分のタイミングで入らせて下さいね。

 

 

施恩: 確かに、さっきのに比べたらマシな感じだな…でも、嫌だ…

張順: 腰が引けてるぞ、おい。

施恩: うわっ、押さないで下さいよ!自分で入りますから!

張順: わかったよ。さっさと入れよ。今度はちゃんとお題も出すから。

施恩: 絶対に押さないで下さいね。

張順: 押さないから。

施恩: 本当に、絶対押さないで下さいね。

張順: うんうん、押さない押さない。

施恩: 本当に本当にホントォォォォに押さないで下さいね

張順: さっさと入れ!ドガッッ!!

ドボーン!

施恩: ああああああ熱っ!熱い熱い熱い熱い熱い!!!!

魏定国: あぁ悪りぃ悪りぃ…単の奴に付き合って来たんだが、暇だったんでちょっと自己アピールしてみた。

施恩: アンタも来てたのか!いらんアピールすんな!思いっきり熱湯風呂になってるよ!

魯智深: どうする張順?台本だと普通の水温だが。

張順: ん?まぁ良いんじゃねぇの?多少熱くても。

施恩: 「多少」じゃないですよ!

魯智深: じゃあ残りの連中も入れるぞ!

段景住・ 孔亮・ 侯健・ 盧俊義: うおぁぁぁぁっ!!!  ドボーン!

 

 

単廷珪: 全員、だいぶ頑張ってるなぁ…これで泳ぎが達者になるのか?

張順: どうだろうねぇ。

施恩: 熱い!溺れる!熱い!溺れる!……武松、コノヤローッ!

魯智深: お、呼び捨てか。泳げるかどうかはともかく、少しは成長したようだな。

武松: …魏定国、火力アップ。

魏定国: そらよっ!

施恩・ 段景住・ 孔亮・ 侯健・ 盧俊義:
あぢぃぃぃぃぃっっっ!!!!

 

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