武松：　お、戻ってきたな。

施恩：　それじゃあ、調べた結果を発表します！二竜山を代表するお二人に聞いてきました！

魯智深：　仲間ぁ？そんなんオマエ、一緒に酒飲んだ奴は、その日から仲間確定に決まっとるわい。

楊志：　そうだな…武人たるもの、真に理解しあうには剣を交えるのが一番であろう。

施恩：　と、いうことで一つは酒や金品で仲間にするパターン、そしてもう一つが戦って捕まえるパターンが…　

武松：　…誰が「水滸伝・天命の誓い」のチュートリアルしろっつったよ。

施恩：　えっ！？違うんですか？

武松：　質問の意味を理解しろよ！生物が仲間増やすっつったら分裂したり子供産んだり
そういう事に決まってんだろ！

施恩：　　そうですね。
分裂など、増えるときに性の区別がないものが無性生殖、
二種類の生殖細胞が合体して新個体を作る物が有性生殖
なんですよね。

武松：　知ってんじゃねぇか！

施恩：　まぁまぁ、進行上やむをえず知っていただけですから。

武松：　そういう事を言うなよ…まぁいい、続けよう。
無性生殖の代表選手と言えば、やっぱりアメーバやミドリムシといった単細胞生物だな。
こいつらは分裂で仲間を増やすんだ。

施恩：　１匹が２匹に、２匹が４匹に…ってやつですね。
分裂の瞬間を見てみたいけど、アメーバじゃ肉眼では見られないしなぁ…　

武松：　そうだな、二竜山に顕微鏡なんかあるわけないし。
だが、諦めるのは早いぞ。実は多細胞生物でも分裂で増える生物が居るんだ。

施恩：　ホントですか？

武松：　あぁ。イソギンチャクなんかは分裂するぞ。

施恩：　えっ！あのイソギンチャクが！…って、なんですかイソギンチャクって？

武松：　知らんのに驚くな！そうか、オマエ見たこと無いのか、イソギンチャク。

施恩：　名前を聞くのも初めてです。

武松：　なのにアメーバは良く知ってたな。

施恩：　へへへ〜〜。

武松：　いや、照れろって言ってるんじゃなくてな…それじゃあ現物を見せてやろう。
ほら、これがイソギンチャクだ。海岸の岩場なんかによく居るんだが…この辺には海がないからな、
見たことが無くても仕方ないか。

施恩：　へぇ、これがイソギンチャク…グニッ。

武松：　小学生か、オマエは。口に指を突っ込むな。

施恩：　いいじゃないですか、いかにも指を突っ込んで下さいって感じなんですもん。
で、いつ分裂するんですか？　

武松：　そんな簡単にはしねぇよ。ちゃんとに分裂の周期があるわけだから、
もしコイツが分裂したばっかりだったら、当分はしないんじゃないか？

施恩：　よしっ！それじゃあ夏休みはイソギンチャクの分裂観察をするぞっ！

武松：　二竜山に夏休みなんかねぇだろ！

施恩：　よし、それじゃあ画用紙とクレヨンを買ってきて…

武松：　聞いちゃいねぇ！

施恩：　それじゃ兄貴、残りの説明はよろしくっ！　

武松：　おい、待てっての、コラ！