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講師:武松 生徒:魯智深
武松: よし、それじゃあ細胞の話を始めようか…って、アンタが聞き役かよ、和尚!?
魯智深: まぁ良いではないか、たまには。わしは読み書きができんが、それでも平気だよな?
武松: 読み書きの出来ない人が良くこの仕事受けたなぁ…とにかく、始めよう。
魯智深: おぉよ。山賊やるからにはコイツを語れなきゃロマンがねぇだろ。
武松: …そりゃ財宝だ。
魯智深: じゃ候健の得意な奴か。
武松: そりゃ裁縫。
魯智深: 細胞ですかぁーっ!細胞ですかぁーっ!
武松: あーっ、やめやめ!ここぞとばかりにボケ倒しやがって!
魯智深: なんだよ、さっきから細胞細胞って…そんなに細胞が好きなら
武松: キャラクター変えてまでボケんでいいっつーのに…
魯智深: そうか…ならばわしはこの辺で帰るかな。わしの身体の細胞が酒をくれとわめいておるわい。
武松: ダメだ。俺をさしおいて一人で酒飲もうなんて虫の良い話が通るわけないだろ。
魯智深: 高校生物の話を酒飲みながらすんのかよ、不謹慎だな、オマエは!
武松: アンタが自分の仕事放っぽり出して酒飲もうとしたんじゃねぇか!
魯智深: 単細胞ってのはアレだろ、池とか泳いでたりする無茶苦茶ちっちぇえ奴ぐらいの
武松: …だから、今それを聞いてんだよ、アンタに!
魯智深: おぉ、そうであったな。だがわしは数字にも弱くてな。
禅丈の重さも百斤と注文して店のオヤジにあきれられたほどだ。
武松: じゃあ言ってもしょうがないか…でも一応言っておくと、
魯智深: そりゃ凄いな。梁中書の賄賂六億年分か。
武松: うわっ!和尚が暗算したっ!
魯智深: 驚き過ぎだぞ、武松。
武松: あ、怒った?まぁ賄賂とは単位が違うから比較はできんが、とにかく凄い数だという事だ。
魯智深: しかし、水の中をチョコマカと泳いでるような奴が何十兆と集まっておるのか。
武松: それが何十億年と続いてきた生命の神秘って奴だぜ。
魯智深: わしとしてはアレだな、ミクロサイズのわしが沢山集まって作られる、って感じの方が
武松: 怖いだろ、そんなの!
魯智深: 便利だろ、顕微鏡で観察するまでもない、どんなに倍率を上げてもわしの顔だ。
武松: 顕微鏡発明した人が泣くぞ、そんな理屈!
魯智深: いや、顕微鏡は実験以外の場所で役に立つんだ。
武松: 細胞って言葉を今日聞いたばかりのくせに、ボケのためならDNAって言葉使うのか!
魯智深: よし、それじゃあ今日からヒトの細胞はミクロサイズの本人の形をしているという事にしよう!
武松: できるか!事実と違うだろ!研究の歴史を思いっきり逆走してんじゃねぇか!
魯智深: まぁ、その辺は目をつぶってもらうとして、な?
武松: 「な?」じゃねぇ!よし、次回は細胞の発見と研究の歴史について説明するぞ!
魯智深: おい、そういえば酒はどうした?
武松: おあずけ!
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