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雷横: それが先生、あれからずっと部屋にこもりっきりで…まぁショックだったのはわかるんですが、誰とも会おうとしないし、時々ブツブツ言う声が聞こえてくるしで、俺も心配ですよ。
呉用: そうか…いや、宋江殿が朱仝殿に会いたいと言っているんだが、会っても大丈夫な状態なのかと思って聞いてみたのだ。
雷横: そういうことなら、ちょっと様子を見てきますよ。このままじゃ、アイツにとっても良くないですし。
呉用: あぁ、よろしく頼むよ。
雷横: お〜い、朱仝…
朱仝: よしよし、坊やは良い子だねぇ、はっはっは。
朱仝(腹話術): ワーイワーイ!ウレシイナ!オジサンニ、ホメラレタ!
雷横: ………………
バタンッッ!
呉用: 人形に話し掛けて、腹話術で答えてた?
雷横: すいません、あまりの事だったもんで、すぐにドア閉めて戻ってきちゃいました。
呉用: 思ったより深刻だな…だが放っておいて良い事態ではない。悪いが、もう一度行ってきてくれないか?
雷横: えぇ。今度は大丈夫です。
雷横: お〜い、朱仝…
カタカタカタカタカタカタカタカタ…
朱仝: おぉ坊や、お茶を持ってきてくれたのかい?お利口だなぁ、はっはっは。
カチャッ。
カタカタカタカタカタカタカタカタ…
雷横: ………………
バタンッッ!
呉用: 人形が自分で歩いて湯のみを運んで、湯のみを置いたらまた歩き出した?
雷横: すいません、カラクリ人形なんて初めてだったもんで、すぐにドア閉めて戻ってきちゃいました。
呉用: しかし多少は話し掛けやすい状況になっているようだ。悪いが、もう一度行ってきてくれないか?
雷横: えぇ。今度は大丈夫です。
雷横: お〜い、朱仝…
しょうクン: ナデナデシテー
朱仝: 坊やは本当に可愛いなぁ、はっはっは。
しょうクン: ファー…ブルスコ…ファー…ブルスコ…ファー
雷横: ………………
バタンッッ!
呉用: ファーブルスコファー?
雷横: すいません、何がなんだか全然わからなくて、すぐにドア閉めて…
宋江: 呉用どのー。
呉用: あ、宋江殿…
宋江: おぉ、雷横殿も一緒か。今から朱仝殿のところに行こうと思うんだが?
呉用: え、えぇ構いませんよ。雷横殿、ご案内を。
雷横: え!?俺が?…い、いや、すぐにご案内します。こちらへどうぞ。
雷横: ふぅ……お〜い朱仝!入るぞ!宋江の兄貴も一緒だ!
朱仝: これは宋江殿、本来ならば私の方から出向かなければならないところを。
宋江: いやいや…しかし、噂に聞いていたよりも元気そうで、なによりです。
しょうクン: ワーイ、オキャクサンダー!ギーガシャッ、ギーギーガシャッ
雷横: ギーガシャギーギーガシャとか言ってる!
朱仝: おい雷横、初対面の子供に何を言ってるんだ、はっはっは。
宋江: これは…朱仝殿のご子息ですか?
朱仝: そうではないのですが、なつかれてしまいましてねぇ、はっはっは。さぁ坊や、宋江殿にごあいさつしなさい。
しょうクン: マヤクハ、ヤメロ。
雷横: ロボコップかよ!
バリバリバリバリッ!
雷横: ギャァァァッッッ!!!
朱仝: すまんな雷横、この子は何故だか知らんが「ロボ」という言葉を聞くと機嫌が悪くなってなぁ、はっはっは。
宋江: 難しい年頃ですな。
雷横: て言うか普通の子供は機嫌が悪くても高圧電流とか発生させないし…
宋江: とにかく、朱仝殿がお元気そうで良かった。それでは、挨拶だけでしたが。
朱仝: また時間のある時に、ゆっくりいらして下さい。
雷横: え?もう帰るんですか?……俺は、もう少し残っていきますよ。積もる話もありますんで。
朱仝: …どうした雷横?
雷横: 朱仝…その子は誰が作ったんだ?
朱仝: 誰が作った?下品な言い方をする男だなぁ。まぁ、その言い方でいけば滄州の知府夫妻が作った子供ということになるな。
雷横: だからさぁ…オマエになついてた知府の子供はあの時、李逵に…
しょうクン: パカッ。
雷横: そうそう、そうやって頭を真っ二つにされて。
しょうクン: ウィィィィン…
雷横: そんで中から真っ赤なミサイルが、って!
ドシュドシュドシュドシュドシュ!
雷横: グァァァァッッッッッ!!!
朱仝: やんちゃざかりな坊やだなぁ、はっはっは。
雷横: それ…絶対………やんちゃと違う…………
「ファー…ブルスコ…ファー」元ネタ:ファービーのガイドライン
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